闇の世界に生きる男・楯雁人(たて・かりと)。金さえ払えば犯罪者をも護衛するという、フリーランスのボディーガードだ。全ての攻撃を阻む鋼鉄の右手で、彼は今日も依頼者の命と心を護る。
姉の復讐を誓う少年がゼロと組み、犯人から護衛を依頼された雁人と相対する「銃爪 -Trigger-」、ラストシーンの一言以外まったくセリフがない「ソナチネ -Sonatine-」、トップモデルの白石美春が「ネメシス」と名乗る何者かに命を狙われる「復讐の女神 -Nemesis -」を収録。「銃爪」には、七月鏡一&藤原芳秀コンビによる前作『ジーザス』の舞台となったバー"鷹の巣"が登場し、重要な役割を担う。
巻末には、原作者・七月鏡一によるあとがき「ようこそ、BAR NEST OF GEESE" へ・・」を収録。"

<あらすじ>
新宿副都心の高層ビルの中にひっそりとあるバー"鷹の巣"。裏社会への窓口でもあるこの店へ、御厨亨(みくりや・とおる)という少年が訪ねてきた。彼は店のバーテンダーである七瀬に、銃を売ってほしいと頼む。自分の姉を殺した犯人に復讐するためだ。3年前、竜崎哲夫という35歳の医師が、14人の女性を連続で殺すという事件があった。亨の姉はその時の被害者だ。だが竜崎は精神鑑定の結果、心身喪失状態だったとされ、無罪となっていた。亨は姉の無念を晴らそうと、ゼロに師事。一方の竜崎は、雁人に護衛を依頼する…(第38話~第41話)。

<登場人物>
楯雁人(たて・かりと。金さえもらえば犯罪者をも援護するという、闇の世界に生きるフリーランスのボディーガード。弾丸も軽く受け止める鋼鉄製の右手を武器に、パーフェクトに依頼者を護る。かつては警視庁の特殊急襲部隊<SAT>に所属する警部で、公式記録では5年前に死んでいる)
アナ・リドル(ティールーム"SIREN"の主人であり、雁人のマネージャーを勤める、謎の少女。"セイレーンの魔女"と呼ばれる)、橿原七瀬(バー"鷹の巣"のバーテンダー。復讐代行を目的とした殺し屋の斡旋代理人でもある、謎めいた美女)、沢渡(藍空医大の研究者。雁人の義手を制作している)