小学4年生で白血病になり、入院を余儀なくされた少女、瑠衣。学校に通えず、友達とも会えない、つらい日々。一人ひとりがいのちと向き合う小児がん患者たちの病室で、瑠衣はお日さまみたいに明るい、一人のおねえさんと出会う。病院という空間の中で、心を通わせあう二人。それは、それぞれの人生に忘れ得ぬ思いを焼き付けていくのだが-(『さよならは言わない-病気が教えてくれたこと』)。「ダブルツリー」は、外国にルーツを持つ子どもたちが、日本語や学校の勉強を学ぶための無料補習教室だ。このダブルツリーに通う「中国からきた勉強熱心な中学2年の女の子」、「日本生まれのサッカー好きのブラジル人の少年」、「フィリピンから呼び寄せられ、イジメを克服していく少女」を描くオムニバスストーリー(『ジョアンくん、待ってるよ』)。