『白ひげの男』を二日に一度、三〇年以上も美術史博物館にやってきては鑑賞する音楽批評家、レーガー。その男が明日もまたここで会おうと作家アッツバッハーに提案した。監視員イルジーグラーをあわせた三人の語りは、現在に複数の過去が呼び込まれ、時間軸が輻輳する。作家、ベルンハルトの真骨頂。