神への信仰が自明だった宗教の時代から、ひとつの選択肢にすぎなくなる世俗の時代へ。こうした歴史認識の前提となっている西洋社会だが、「西方キリスト教」世界の世俗と宗教のあり方も実際は多様で、様々な内的葛藤をはらんでいる。その内実を、政教構造の分析を中心に、「ヨーロッパの東」による相対化も交え明らかにしていく。宗教と政治、教育、戦争と平和、実践と所属、生と死など、多角的なテーマの切り口にも注目。コラム、各国現状を比較した資料付き。