19世紀、隣国からヘーゲル哲学が流入したデンマークは、自国の文化や学問的伝統にその挑戦を受けることになる。本書は、ヘーゲル哲学をめぐって大論争が巻き起こるデンマークでキルケゴールと同時代を生きた思想家、アドラーとシバーンのヘーゲル論考の邦訳である。ヘーゲル哲学のこれまで明かされなかった影響史を紐解く上でも重要な1冊。