宮田冬彦は単身赴任二年目。東京に妻子がいて持ち家もある。だが赴任先のこの地にも恋人がいた。栗原静香は冬彦の恩師の未亡人で、偶然に再会したふたりは、いつしか抜き差しならない関係に。魅かれあい、睦みあい、むさぼりあう...濃密なときはあっという間に過ぎた。ふたりには営業所の廃止に伴い、刻々と別れの時が迫っていたのだ。別離を迎える禁断の関係を情感豊かに描く性愛小説。