ときには熱狂し、ときには美しさに見とれ、ときには別世界に思いを馳せる―本を読む/書くという行為を通じて、わたしたち人間は生き、この社会をつくりあげてきたのではないだろうか。西洋中世の豪華写本から、一五世紀の羊飼いの日記、揺籃活字本、「瓦版」、はたまた越中富山の薬袋まで、書物と文字文化に関する愉快かつ深いお話を満載。ルネサンス文学と書物史の研究を牽引してきた著者による、カラー版書物文化史案内。『図書』好評連載の単行本化。