日常生活を生きる人びとによって生み出される「社会」を見る視点は、その人びとの数だけありうる。そこに見出されるどのような具体的な現象を、われわれは「社会」と呼ぶのだろうか。現象学的社会学を正統に継承する立場から、日常生活の「自明性」が成立するロジックを解明し、「社会」という「現象」を根源的に問い直す。