闇の世界に生きる男・楯雁人(たて・かりと)。金さえ払えば犯罪者をも護衛するという、フリーランスのボディーガードだ。全ての攻撃を阻む鋼鉄の右手で、彼は今日も依頼者の命と心を護る。
因縁の敵"蝶"との直接対決を描いた「海ほたる編」が、ついに完結。自分の中で抑えていた復讐鬼の顔と、不殺の護り屋の顔。二つの思いに揺さぶられた末に、雁人が出した答えとは…!? また、特別読み切りの外伝では、伝説の殺し屋ジーザス誕生にまつわる秘話を収録。

<あらすじ>
海ほたるを完全占拠した"蝶"が、雁人の前に姿を現した。煮えたぎる復讐心に我を忘れた雁人は、正面から蝶に攻撃をかける。だがその刹那、蝶の部下が放った対装甲車用の特殊ライフル弾が、雁人の鋼鉄製の義手を打ち砕き…(第148話)。

<登場人物>
楯雁人(たて・かりと。金さえもらえば犯罪者をも護衛する、闇の世界に生きるフリーランスのボディーガード。弾丸も防ぐ鋼鉄製の右手を武器に、パーフェクトに依頼者を護る。かつては警視庁の特殊急襲部隊に所属する警部で、公式記録では5年前に死んでいる)
アナ・リドル(ティールーム"SIREN "の主人であり、雁人のマネージャーを務める謎の少女)、蝶(バタフライ。国際指名手配中のテロリスト。本名、年齢不詳。アジア系ということだけが分かっている)、水原真紀(極左ゲリラ"セクト"のリーダー)、火山律子(国際テロ専門部署、警視庁公安部外事第3課を仕切る理事官)、甲斐彰一(警視庁公安2課管理官。警察官時代の雁人の上司であり、雁人の亡き妻・晴美の兄)、ジーザス("蝶"の手で背中に十字の傷を刻まれた、伝説の殺し屋。"蝶"への復讐のため日本に滞在)、ゼロ(フリーの殺し屋。頭の中に残る弾丸のため、痛覚がない。その名は痛みゼロ、感情ゼロの意)、"蝶の軍団"(ミオドコーバ。一連の都内連続テロのため、"蝶"が世界中の傭兵を集めた戦闘集団。構成員数は不明)