角田光代氏と『失われた時を求めて 全一冊』を編訳した著者は、原文を詳細に辿るうちに、プルーストが込めた秘密の思いに気づく。ラスキン、ベルクソンから最新の研究まで文献を渉猟し、ついにはヴェネツィアへ飛んで、わが目で確かめたものとは―?テキスト論の第一人者が、従来の批評スタイルに拘らず、大名作を縦横無尽に論じた文学的冒険の著。