学問のあらゆる境界を横断し、世界各地のフィールドを疾駆した“知の巨人”。そのフィールドは、めくるめく知の運動にとり想像への扉をひらく始原、すなわち沃野となった。生涯にわたり野生の思考と詩学を探究しつづけたフィールドワーカー山口昌男の足跡をたどりなおし、未来の知性と文化に向けて新たな思考を切り拓く。学び知ることの愉楽と自由をこよなく愛し、野生の思考と詩学を旺盛に探究しつづけた山口昌男の人と思想を豊かに読み解く追悼論集。単行本未収録の重要論文のほか、詳細な研究記録、年譜・著作目録、貴重なスケッチ・写真を多数収載。