双子の弟の自殺。悲しみに暮れる親の言葉に傷つき、高校生の「俺」は家出をした。たどりついた浜辺で気を失ってしまった「俺」を助けてくれたのは、海辺で食堂を経営する青年・嵐だった。嵐に名を聞かれた「俺」は自分が記憶喪失であると、嘘を吐き―。「クラゲの食堂」での、ひと夏の奇妙な同居生活が始まった。透明で、静かで、少し冷たい―。そういう海辺の物語。第19回BOX‐AiR新人賞受賞作。