闇の世界に生きる男・楯雁人(たて・かりと)。金さえ払えば犯罪者をも護衛するという、フリーランスのボディーガードだ。全ての攻撃を阻む鋼鉄の右手で、彼は今日も依頼者の命と心を護る。
「竜の紋章 -Dragon Emblem-」「夜の声 -The Voice In The Night-」の2話を収録。「竜の紋章」は、強大な暗殺組織・竜門幇の当主・劉伊健と雁人の対決を、そして劉伊健の心の葛藤を描く。「夜の声」は、刑事である義父・大杉が自分の母を殺したと直観する少年・悟が、勘づかれた大杉に命を狙われ、雪山で雁人の助けを待ちながら奮闘する。
巻末には、原作者・七月鏡一によるあとがき「藍空市の空の色は?」を収録。

<あらすじ>
「竜門幇(ドラゴンゲート)」は、古くから日本に根を張る中国系暗殺組織。その結束力は黒社会でも随一とされる。その当主で、殺し屋でもある劉伊健(リウ・イーキン)が、再び雁人の前に現れた。かつて"ネメシス事件 "の時に雁人と対決した彼だが、今回は野々宮亜紀という女性を護ってほしいと仕事を依頼しに来たのだ。亜紀と伊健はクラスメイトで、伊健は彼女に好意を寄せている。だが皮肉にも、劉一族の宗家からその亜紀を殺せという指令を受けた伊健は、なんと彼女を自分の手から護ってくれるよう、雁人に依頼しに来たのだった…(第57~58話)。

<登場人物>
楯雁人(たて・かりと。金さえもらえば犯罪者をも援護する、闇の世界に生きるフリーランスのボディーガード。弾丸も軽く受け止める鋼鉄製の右手を武器に、パーフェクトに依頼者を護る。かつては警視庁の特殊急襲部隊<SAT> に所属する警部で、公式記録では5年前に死んでいる)
アナ・リドル(ティールーム"SIREN "の主人であり、雁人のマネージャーを務める謎の少女。"セイレーンの魔女"と呼ばれる)、劉伊健(リウ・イーキン。中国系暗殺組織「竜門幇(ドラゴンゲート)」の当主。普段は東京の新星高校に通う高校生)