日本最古の和歌集『万葉集』には、貴賤を問わず老若男女の「素直な心の訴え」が約4500首収められている。宮仕えのつらさ、酒飲みへの共感、老いらくの恋への戸惑い、伴侶を失った悲しみ、ふと覚える孤独感…。現代のわれわれと変わらない喜怒哀楽が詠み込まれた歌の数々から、人生をいかに生きるべきかのヒントを読みとる。