幼い頃のトラウマで、人間を『もの』としか見ることができない如月巳波。同居する元極道で今は不動産会社社長の尾崎一雅は男女構わずベッドに連れ込むような男だが如月にセックスを求めることはなく、如月も同居人以上の関係になるつもりはなかった。だが尾崎が敵対する組織に命を狙われながらも死の淵から蘇ったことから、如月の中で尾崎が『もの』から唯一の『ひと』へと変化し…。書き下ろしSSを収録しての文庫化。