精神科医を務めながら、珠玉の人間ドラマを生み出してきた帚木蓬生の山本周五郎賞受賞作、累計90万部を超える感動のベストセラー『閉鎖病棟』(新潮文庫刊)を、『愛を乞うひと』『エヴェレスト 神々の山嶺』の平山秀幸監督が、原作に惚れ込み初めて自ら脚本を執筆、11年越しで映画を完成させた。

死刑囚でありながら、刑の執行が失敗し生きながらえ、今は精神科病院にいる男・梶木秀丸を演じるのは、国民的落語家・笑福亭鶴瓶。秀丸と心を通わせる患者チュウさんを、『そこのみにて光輝く』、『新宿スワン』などの作品で個性溢れる演技を見せた綾野剛が演じ、DVが原因で精神科病院に入院する女子高生・由紀を『渇き。』、『恋は雨上がりのように』などの作品で幅広い役柄に挑んだ若手女優、小松菜奈が演じている。各世代を代表するキャストたちの、愛しき人間味溢れるアンサンブルで、精神科病棟で紡ぎ出される、優しき人間たちのドラマを感動的に描いている。

――長野県のとある精神科病院。死刑執行が失敗し生きながらえた秀丸。幻聴に悩まされるチュウさん。DVが原因で入院する由紀。彼らは家族や世間から遠ざけられても、明るく生きようとしていた。そんな日常を一変させる殺人事件が院内で起こった。彼らの日常に影を落とす衝撃的な事件はなぜ起きたのか。それでも「今」を生きていく理由とはなにか。法廷で明かされる真実が、こわれそうな人生を夜明けへと導く―――。