シリコンバレーのスタートアップは、いずれも同じアプローチを取って成功しているように見える。すなわち既存業界を「破壊する」プランを練り、資本を注入して速やかに成長し、素早い市場支配のために高いリスクを許容するのだ。しかし新興国など、資本や人材が手に入りにくく、経済的ショックが生じやすいという条件下で事業を行うスタートアップには、この成功パターンは通用しない。筆者はシリコンバレーから遠く離れて高成長を続けるスタートアップと関わり、その成長の考え方、ビジネスの発想、そして人材への投資などのやり方に、学ぶ点が多いと指摘している。

*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2020年9月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。