望月暎子は、義理の娘・志保を交通事故で失い、失意と絶望の日々を送っていたが、遺髪で絵筆を作り、志保の似顔絵を描くことで立ち直ろうと決心をして、三年ぶりに自分から夫の男根を口にふくみ、激しく愛撫をして夫婦の絆を確かめる。そんなある日、抗癌剤治療で頭髪の抜け落ちた女性に、カツラを作って届けるボランティアを続けている暎子は、偶然に病院で出会った癌患者の女性の体臭に夫の匂いを、病室に夫の癖のある煙草の吸い殻を見つけ、この女は、もしかしたら私の夫と関係しているのではないだろうかという疑念を抱く。遺髪で作った絵筆で生前の娘の似顔絵を描く暎子。その画用紙の中の娘の表情が、暎子が描いたわけでもないのに、日々、変化していく。少しずつ笑いだす画用紙の中の娘、頭の毛が抜け落ちた癌患者の周囲で次々に見つかる夫の気配。暎子の精神は崩壊を続け、ついにある決心をする。画用紙の中の娘に支配されているかのように。