Web2.0として喧伝された現象が社会に劇的な変化をもたらしたのは、情報のリンク(つながり)が連鎖的に生成されたことにこそ本質的な要因がある。アマゾンやグーグル、ユーチューブなどはリンクを連鎖的に生み出す巨大な舞台であり、ブログやSNSはリンクを可視化する装置であるといえる。多様なリンクを形成できた者は多様な情報が得られるがゆえに、人との交流、ビジネスチャンスといった面で多くの利点を享受でき、逆に、リンクの連鎖に取り残された者は、偏った情報に翻弄されたり、孤立を余儀なくされたりするという、新たな「格差」が生まれつつある。本書ではリンクの連鎖という視点から、激動の時代に勝ち残るための新戦略を提示する。