古典的な効率的市場仮説が成り立つのであれば、情報の完全性や裁定取引の下で、価格は十分かつ迅速に株価に反映される。しかしながら、現実的には、情報効率性を阻害する要因が種々存在し、最適な価格形成を実現することは難しい。本書は(1)株価の情報反映度、(2)企業ディスクロージャー、(3)マスメディア報道、の三つの視点をコアに、日本の株式市場において、情報伝達プロセスが株価変動に及ぼす様々な影響について明らかにしていく。