古い言葉をじっくりと読み味わうことで、我々は先人の叡智や、消えゆくものへの静かな眼差しに触れることができる。それは「なつかしさ」や「いとおしさ」「さびしさ」といった認識であると同時に、今、ここに「ある」ことの意味や価値、かがやきを発現する。今日という時代を生きるよすがとなる、美しい言葉の数々が織りなす、日本思想史の新たな地平。