内容紹介

26歳の子爵令嬢イモジェンは、眼鏡を手放せない地味な壁の花。しかしあるパーティの夜、蔭口から逃れようと向かった庭園で、人違いのキスをされてしまう。相手は放蕩者と噂の侯爵ケレイブ。予定していた愛人とはまったく反応の違うキスに驚いたケレイブだったが、名前も告げず消えた淑女に強い興味を持つ。 ケレイブは彼女を探そうと決心するが、なんと翌日、思いがけない場所で出会う。付き合いで赴(おもむ)いた今季一番だと評判のデビュタント、マライア嬢の屋敷に彼女はいた。マライア嬢の姉こそ、消えた淑女イモジェンだったのだ。 これまでその存在すら気づかなかった壁の花の、意外な強さとユーモアに魅了されるケレイブ。イモジェンもまた、ケレイブがただの放蕩者ではないと知り、ふたりの間には友情が芽生える。 だが世間は侯爵と子爵令嬢の友情など認めない。結婚しなければ、令嬢がもてあそばれたと思われるだけだ。ケレイブは友情を失いたくないと考え、求婚するが、「誰かを愛することはない」という言葉にイモジェンは求婚を断ってしまう......。友情しか認めたくない侯爵と、本当の愛を求める壁の花。すれ違うふたりの恋は......? 2017年ゴールデンハート賞受賞&2019年リタ賞ファイナリスト作品!